• 2006年12月の研究懇話会

  • 【開 催 日】
    2006年12月7日(木 ) 15:30~18:00
  • 【開催場所】
    東京工業大学百年記念館、第4会議室
  • 【講  師】
    鹿毛 剛  (当会会員)
  • 【題  目】
    「APIMSによるPETボトル及びガスバリアフイルムの迅速測定」
  • 演題「超感度迅速酸素測定器」
    APIMS(Atomosphenic Pressure Ionization Mass Spectrometer)

  • [内容]
    1. ⑴ PETボトルのガスバリア-化
      1. 1)多層ボトル(MXD6系、EVOH系、ナノコンポジット系)
      2. 2)樹脂コーティング(エポキシ、アミン)
      3. 3)単層ブレンド
      4. 4)SiOxコーティング
      5. 5)炭素膜コーティング(Actis,Kirin DLC)
    2. ⑵ DLC膜の特徴と応用分野
      1. 1)高硬度、低摩擦係数、高耐摩耗性(ハードディスク、磁気ヘッド、切削工具、自動車部品)
      2. 2)高電気抵抗(フラットパネル・ディスプレイ)
      3. 3)高生体親和性、光化学安定性
      4. 4)ガスバリア性
    3. ⑶ 酸素がス透過度測定法
      1. 1)分析方法
        1. ① 差圧法、容積法、ガスクロ法(精度が悪い)
        2. ② Mocon法(精度が高い)
      2. 2)Mocon法の特徴と問題点
        1. ① 測定原理(クーロメトリック法、酸素分子と反応した電流値を測定)
        2. ② 精度が高い、世界標準になっている
        3. ③ 測定に時間がかかる。PETボトルの測定に約1~2週間
    4. ⑷ APIMS
      1. 1)APIMSの特徴
        1. ① 高感度
        2. ② 高能率イオン化(1段階イオン化:コロナ放電、2段階イオン化:イオン分子反応))
      2. 2)APIMSによる酸素透過度測定
        1. ① 装置構成(APIMS、アルゴン鈍化器、前処理装置、ボトルのガス透過装置))
        2. ② 測定時間3時間(前処理2時間、測定1時間)
        3. ③ アルゴン流量(1リットル/分)、PETボトル容量(300ml~3L)
    5. ⑸ Mocon法とAPIMS
      Mocon APIMS
    キャリアガス N2+H2(0.5~3%) Ar(N2より早い置換)
    流量 (ml/min.) 10 1,000
    RET500ml、1回の置換時間 50分 30秒
    前処理 なし 加熱処理


    以上